« 特許紛争 | メイン | N+I, Streaming Media Japan 2002 »

2002年07月06日

N+Iの吉本興業の講演

Networld+Interop 2002 におけるファンダンゴ社長中井氏の講演を聴いたが大変面白かった。
ファンダンゴは吉本興業のニューメディア事業を行う子会社であり、CSの吉本チャンネルを運営したり、インターネット上のサイトファンダンゴを運営したりしている。このサイトは、本日記の 2002.3.25の記事でも紹介しているが、確実に利益を上げつつある現時点では数少ないブロードバンドサイトである。
吉本は戦前のラジオから新しいメディアにとりくんできたが、その活動の原点は劇場であることをいまでも頑なに守っている点が最大の強みであると感じた。中井氏によれば、たとえ無料のチケットであってもわざわざ劇場に足を運んでくれるお客様が一番であり、この人たちに見放されたら会社はつぶれる。これに対して、地上波TVは現在製作にもっともお金がかけられ儲かるものの、もっともモチベーションが低いお客を相手にしているとのことである。有料CSやインターネット放送の客はその中間になるのだろうか。もしかしたら今後地上波はマスパブリシティー用の媒体となり、本当にお金の取れるコンテンツはCSやインターネットで配信、という形になるかもしれないと予測していた。

現在の日本において地上波TVはマスメディアとしては最大であるものの、TVで放送した場合の著作権の所在があいまいでアメリカのようなシンジケーション市場ができないため、クリエータが儲からずTV局が儲かるしくみになっており、これを打破していきたいと考えているとのことである。常時接続・定額制になり、インターネット接続がやっと「タダ」の感覚になってきたので、やっとコンテンツにお金を払ってもらえる土壌ができたという認識をもっている。しかし、現在のインターネット放送の品質ではまだ不十分であり、その一例として、ボケと突っ込みの間にバッファリングによる遅延が入ってしまったらテンポが狂い何にもおかしくなくなってしまうことがあげられた。
このようなクリエータの動きは、TV局側にとっては非常に怖いところであろう。中井氏はTV局は銀行よりも守られた護送船団の中にいて高い利益を享受していると評していたが、まったく同感である。強力なコンテンツを持ち、タレントの発掘・プロモーションからコンテンツ制作、コンテンツ配信まで垂直的なメディア事業を行う吉本にはぜひ新しいメディア環境を引っ張っていってもらいたいと思う。

投稿者 hyotan : 2002年07月06日 11:23

コメント

phentermine The challenge of modernity is to live without illusions and without becoming disillusioned.

投稿者 phentermine : 2005年09月01日 02:25

コメントしてください




保存しますか?