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2003年07月08日

映像ジャーナリズムに関する書籍

映像ジャーナリズムに関して,いくつかの本を読んだ.津野敬子 著:ビデオで世界を変えよう(草思社),徳山喜雄 著:報道危機(集英社新書),高木徹 著:戦争広告代理店(講談社).
ジャーナリズムはそもそも権力に対する市民の味方であったが,今日の捉えられ方は異なる.センセーショナルな事件を求めて被害者や関係者の気持ちを踏みにじるように集中豪雨的取材をし,時にはメディアが権力者となって人権を踏みにじることが少なくない.ワイドショー的なTVジャーナリズムを低俗な興味から観てしまう一方,自分は関係ない,巻き込まれたくないと思うのが普通の感覚ではないだろうか.
一方,これだけ情報過多になると「報道されなければニュースではない」という側面が強く出てくる.ということは,例えば国際世論による圧力を期待するとか,広告宣伝費をかけずに商品を取り上げてもらうといった目的でジャーナリズムという力を利用するためには,報道されるようにし向けなければならない.そこでPublic Relationという考え方が重要になってくる.メディアに取り上げてもらうために様々なテクニックを使うわけである.
映像メディアというのは強烈に人の心に訴えかける力を持っている.その配信方法がTVのように限られた機関・人々のみ可能な場合は,公共の有限資源である電波を使う観点からも何らかの規制・監視が必要である.ところが,本来そこにあるべき市民による監視が機能していない.この監視がうまくいくかどうかは,民主主義がうまくいくかどうかと同じくらい難しいことだ.
そのため,もう一つの手段として,多様な配信手段,例えばインターネットを利用した配信を確保する必要がある.インターネットがない時代から,ビデオ一つを持って,大手メディア記者が取り上げないような事実を丹念に拾ってきた人たちがいる.残念ながら彼らの配信手段は大手メディアに取り上げてもらうことしかなかったのだが,これらの人々が発信し,生活していけるようなビジネスモデルが回るような仕組みをネット上に作ればメディアの自由競争が起こり,面白い時代になるはずだ.

投稿者 hyotan : 2003年07月08日 01:21

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