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2004年03月03日

アメリカのAMラジオ

雑誌「サイゾー」の3月号のコラム記事「町山智浩のUSAカニバケツ」より。
アメリカのAMラジオはホストが視聴者と電話で話し合うトークショーが中心だが、その内容は日本では考えられないほど露悪的である。リスナーを徹底的に罵倒したり、人種差別、同性愛差別、「不法移民を機銃掃射してやる」「貧乏人は救う必要がない」など過激な内容を売りにしている。激しい非難を受けながらもこれらのラジオ番組は圧倒的な聴取率をとっていて、テレビにも進出した。ところが、テレビでは意外にも視聴率がとれず、内容への抗議を受けてあっさりと打ち切られている。それでもラジオでは相変わらずの人気である、といった内容である。

つい先週仕事でNYに行って、帰りにマンハッタンから空港まで朝の8時ごろの通勤渋滞の中、一時間半車に乗ったときに、運転手がこの手のラジオ番組をずっとかけっぱなしにしていた。しゃべっている人たちはずっと怒鳴って喧嘩しているし、人種差別的な発言はそこかしこにでてきた。朝っぱらからかなり不快だったが、こういう番組が一番聴取率の高そうな通勤時間帯に流れていること自体がある種興味深くずっと聞いてしまった。コラム記事にもあるとおり、差別はセックスや暴力と同じく、人々の鬱憤晴らしとして機能している。

メディアという点から興味深いのは、こういった番組がラジオでは広く受け入れられ、TVではそれこそ「おっぱいぽろり」で非難轟々となる視聴者の受容のしかたである。アメリカでは公共の場では日本とは比較にならないくらい建前と本音が分離していると私は感じている。しかし、多メディア時代になってもマクルーハンが指摘したようなHot/Coldメディアというものがコンテンツレベルで厳然と存在しており、むしろメディア間ギャップは拡大していくのかもしれないと感じた。複数メディアをバランスよく摂取することでのみ、正しくメディアに接せるのではないだろうかと感じさせられた。

投稿者 hyotan : 2004年03月03日 09:34

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