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2006年02月14日
映像の果たす役割
梅田望夫がブロガーと語る「ウェブ進化論」ポッドキャスティングを聞いた。そもそもまだ本そのものを読んでいないので、それ自体へのコメントはできないが、これやこれを読んで思うことがあるのでまとめておきます。
一年くらい前にこんなのやこんなのを書いてみたが、改めて読み返してみても、まだ自分の思考はここから外れていない。元ネタを伝搬し深化させる繰り返しが発生するプロセスを考えると、既存の(いわゆるプロの)マスメディアに比べて、このプロセスの中でインターネットが弱い所は2つあって、ネット外から元ネタをもってくる部分と、深化した結果を人々の心に訴えかけてプレゼンをする部分なのではないかと感じている。
元ネタを収集するところは、取材のプロとして専門に手間暇をかけてやる人か、ある領域のプロ自身が職務秘密に触れない範囲で書くことで上がってくるのだろう。後者はブログなどで顕著に見られるが、なかなか肝心なところがかけなかったりそもそも書く情熱がある人がそんなにいなかったりする。やはりある程度前者に頼らざるを得なければならないのだが、どのようにその人たちを食わせるかということが問題だ。
人々の心に訴えてプレゼンというのは、要は衝撃的な写真や映像で訴えるということで、ブログの文章で9.11に関する悲しい物語をいくら読んだとしても、あのツインタワーが崩れる瞬間の映像を見たときの鳥肌の立つ感覚には残念ながら及ばないことからも、文章のみによる限界というのは明らかだ。
そしてこの2点は映像の力が最も発揮できる部分ではないか。逆に言うと、映像は「事実を切り取るメディア」と「説得するメディア」としてネット情報流通世界に今後組み込まれていくのだと考えている。
説得するメディアという言葉は、実はPersuasive Technologyという言葉から取っている。私自身、企業内の日常において、情報技術はこのPersuasionに使われている時間が大半なのではないかと観測している。IT技術の本質はここにあると考えている。
説得するメディアとしてまだ足りないのは質感だろう。これは、機械的には映像の解像度やグラフィックス演算能力だし、表示デバイスの性能やユーザビリティーにも深く関わる。もちろんコンテンツの内容もまだまだ質感が悪いが、こちらは環境が整うにつれて優れた人が集まってくることでのみ解決できると考えている。質感は感性の問題なので議論が難しいが、単純に言って2chがインターネットコンテンツのメインストリームとして認知されている間は、いい質感になったとはいえないし、既存のマスメディアを乗り越えることはできないと考えている。
このように考えていくと、よい感性の人が集まるためにはどうすればいいか、つまりどうすればビジネスになって人があつまるかが鍵になるのだけど、そこは私自身のメシのネタだし、正直分かっていれば苦労はしない。
ただ、情報を集める入口と出口の機能でビジネスとして成立できるようなものができれば、情報系全体としてよりよく回っていくようになるのではないか。最近のmixiの試みのように、入口部分はマスメディアをネタ提供元として使うというのもありだと思うが、もう少し何かできるのではないかとぼんやり考えている。
投稿者 hyotan : 2006年02月14日 23:29